売り圧力を測定 iBearsPower 関数

関数

テクニカルインジケータ関数

iBearsPower 関数

 この関数は、任意に設定したパラメータのBearsPower(ベアーズパワー)の値を計算して、その値を取得します。BearsPowerはオシレータ系のインジケータに分類されます。

BearsPower

 BearsPower(ベアーズパワー)は、売りトレンドの勢いを示すオシレーター系のテクニカル指標の1つで、売り圧力の強さを測定します。この指標は、BullsPower(ブルズパワー)と同様に、価格と移動平均線との距離を測定していますが、こちらは売り方が支配的な状況で BearsPower値がマイナスの値であるほど、売り圧力が強いことを示します。

 BearsPowerの「ベアー」は「熊」の意味であり、この指標の名前は、熊が腕を上から下に振り下ろす姿から名付けられました。

MT4でチャート上にBearsPowerをプロットする時はナビゲーター中のインディケータ → 「オシレーター」 → 「BearsPower」インジケータを使用します。(インディケータ → 「Bears」インジケータでもOKです。)

(BearsPowerの計算式)

 BearsPower(ベアーズパワー)の計算方法は、以下のとおりです。

BearsPower = N期間の最安値 - N期間の指数移動平均
N:期間。通常、日足チャートの場合、13日間が使用されます。

(BearsPowerの使い方)

 BearsPowerはBullsPowerの対として使われ、2つの指標は同時に使われることが一般的です。BearsPowerの使い方は、以下のようになります。

①トレンドの強さを分析する
 BearsPowerが負の値であるほど、売り圧力が強いことを表します。BearsPowerが 0ラインを下回ると、下降トレンドが始まる可能性が高いです。BearsPowerが 0ラインを上回ると、下降トレンドが終わる可能性が高いです。

②レンジ相場の発見する
 BearsPowerとBullsPowerの方向性が逆を示している場合は、レンジ相場、つまり横ばいの相場を表します。この時は、BearsPowerとBullsPowerのピークや谷を利用して、サポートやレジスタンスラインを引くことができます。

③押し目や戻りのタイミングを知る
 BearsPowerとBullsPowerは、移動平均線と組み合わせて使うことで、押し目や戻りのタイミングを見極めることができます。例えば、下降トレンドで移動平均線が抵抗線になっている場合、BearsPowerが 0ラインに近づくと、戻り売りのチャンスと見ることができます。

データ型と構成・戻り値

double iBearsPower(①, ②, ③, ④, ⑤);

 戻り値は、任意に設定したパラメータのBearsPowerの値を計算して、その値を返します。

引数 [5]

 iBearsPower関数は 5個の引数で構成されます。


引数名データ型単位初期値説明
symbolstring計算対象の通貨ペア名。
「NULL」は選択チャートの通貨ペア名が選択されます。
timeframeint時間軸。ENUM_TIMEFRAMES 列挙値から選択。
「0」は現在チャートの時間軸が選択されます。
periodintBearsPowerの計算期間。BearsPowerを計算するバーの数を数値で設定します。
applied_priceint適用価格。
ENUM_APPLIED_PRICE 列挙値から選択。
shiftintBearsPowerの値を算出するバーの位置。
現在のバーから指定した時間軸のバー数だけ過去へシフトします。例えば、現在のバーからの計算は「0」、 1つ前のバーから計算する時は「1」になります。

使用例

iBearsPower関数によるBearsPower値の確認

 iBearsPower関数を使って、日足チャートの13日間、終値を使った時のBearsPowerの値を計算します。

コード

// iBearsPower関数によるBearsPower値の確認
#property strict
void OnInit() {

   double BP = iBearsPower(NULL, 0, 13, 0, 0);

   Print("BearsPower値:", BP);
}

コードをコンパイルして実行する方法はこちらを参考にしてください。(デモ口座でお試しください)

結果

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